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五覧田城  特集・赤城山南麓の城跡

特集, 赤城の史跡 2015.02.18(水)

上杉・北条が欲しがった、交通の要衝

渡良瀬渓谷沿いを見下ろす五覧田城築城年代は定かではない。
五覧田城は、赤城山の東北を沼田方面から黒川谷(渡良瀬渓谷)に通じる根利道(ねりみち 現在でいえば群馬県道62号沼田大間々線)の要衝。周辺では松嶋氏が砦を築き、拠点としていた。現在の山頂に見られる大掛かりな城跡は、戦国時代の後半に、由良氏(東群馬の大勢力)や阿久沢氏(黒川谷の筆頭勢力)が整備した姿だ。
由良氏、阿久沢氏の領有に加え、越後から侵攻した上杉謙信や、一時は真田勢のものとなることもあった。

諸勢力入り乱れての奪い合い

天正2年(1574) 3月、上杉謙信は、群馬の諸氏に影響力を強める後北条氏に対抗し、新潟から三国峠を越えて関東出兵。謙信は前橋を攻め落として進軍し、黒川谷方面へやってきた。阿久沢氏の深沢城や、この五覧田城を支配下において、さらに軍を東に進めると、由良氏の太田金山城を攻撃し、新潟に戻っていった。
 謙信から金山城を守りきった由良氏は、同年9月には反撃に出て、五覧田砦に駐留していた上杉方の沼田衆を攻めて奪い返しているが、10月にはまたもや越山してきた謙信に奪われた。このときの目的地は金山城のほか、埼玉の鉢形城・忍城あたり。

このころ謙信は、毎年冬になると三国峠を越えて群馬にやってきては、後北条氏に味方する東群馬の勢力と戦をして新年を迎え、やがて春になると引き上げる「越山」を繰り返した。最初のころは打倒後北条を目指し小田原まで進軍したが、後半ではある意味、自領の外で食糧を調達するための、農閑期の大切な仕事のひとつといった意味合いもあったと推測される。

五覧田城3
ここを拠点としていた松嶋氏はどちらかといえば、上杉氏寄りの立場であることが多かったようだが、天正7年以降はほかの黒川谷の勢力とともに、北条氏寄りの立場の由良氏に従うようになった。

天正12年(1584)、由良・足利長尾・佐竹・佐野が後北条に対して挙兵した。後北条に対して反旗を翻した由良氏に対し、阿久沢氏は後後北条氏の側にのこり、由良氏の勢力が駐留する五覧田城を攻め落とす手柄をたてた。これにより阿久沢氏は、後北条氏に一帯の領有を認められて、由良氏からの独立を果たした。

その後、一旦は沼田を確保した真田昌幸が五覧田城まで支配下においたが、天正14年(1586)に阿久沢氏が攻め落として城主に返り咲く。
このときのことについて「加沢記」には、真田勢は城兵300人が阿久沢氏の大軍に囲まれてしまったため、城将の久屋氏はやむなく城を脱出したが、由良氏の検使に討たれたとある。五覧田城は、たしかに重要拠点ではあるが、大勢の駐屯できない山城だけに、援軍が無ければ明け渡すか全滅するかだったのだろう。

独立後の阿久沢氏は、北条の沼田攻めにも毎回参加して存在感を示していたが、1590年の小田原征伐で北条氏とともに没落、五覧田城も廃城となった。
山頂の五覧田城

現地情報

みどり市東町荻原(要害山山頂)

 国道122号を北上し、「五覧田城跡」の看板を左折し進むと、案内看板が立つ分岐にさしかかる。ここを左に進むと関守口「山頂まで700m」、右に進むと高橋口「山頂まで1240m」と戸屋沢橋口「山頂まで470m」がある。今回は、戸屋沢橋口を利用するため、細い林道を登っていくと、広く整備された駐車場へ到着する。ここから470mは、山道を登っていくため、山登りとまでいかないまでもハイキングができる程度の格好で来ることをオススメする(スーツと革靴で訪れたので、かなり苦戦した)。

五覧田城から赤城山を望む

 登り切った郭(案内板によると「展望台」)に東屋があり、北側は袈裟丸山、東側は草木ダムや三境山、南側は富士山が望める。当日も天候がよかったので、富士山らしき山を撮影することができた。このページの先頭にある展望写真を拡大すると、左下に小さく自車が写っているが、かなり登ってきたことが分かる。
 「尾根筋に沿って合計14個の郭が並んでいる(案内板)」だけあって、細い尾根を進み高低差のある堀切を超えて、ようやく本丸に到着した。ここからは、黒檜山やケーブルカー跡が見えるようである。(黒檜山は確認できたが、ケーブルカー跡は分からず)

城マップ

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